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桔梗楓『東京「物ノ怪」訪問録』 [その他小説]


河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録 (マイナビ出版ファン文庫)

河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録 (マイナビ出版ファン文庫)

  • 作者: 桔梗 楓
  • 出版社/メーカー: マイナビ出版
  • 発売日: 2017/10/20
  • メディア: 文庫



河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録 (マイナビ出版ファン文庫)

河童の懸場帖(かけばちょう) 東京「物ノ怪(もののけ)」訪問録 (マイナビ出版ファン文庫)

  • 出版社/メーカー: マイナビ出版
  • 発売日: 2017/10/20
  • メディア: Kindle版




■作:桔梗 楓
■★★★☆☆

<概要>
配置薬販売のニワトコ薬局 No.1販売員の河野遥河は、容姿端麗、物腰柔らかで女性社員から大人気。
だが大きな秘密がある。それは真の姿が「河童」だということ。河野の顧客はクーラーで冷え症になった雪女や、ゲームにハマりドライアイになった山神など、現代病に悩む「物の怪」。
河野は彼らに薬を届ける傍ら、悩みを聞いているのだが、口々に語られるのは人間との切ない過去で―――。


<感想>(下書きのまま放置してしまったw)
最近、神様とか妖怪とかそんな感じの作品を手に取る傾向にあるw
この作品も、表紙絵とタイトルに目を留め、河童が人間界で置き薬屋さんをしながら、訪問の傍ら仲間の悩みを聞いて薬を調合いると言う内容に、『神様の御用人』的な感じなのかなぁ~と思って手に取った次第。
読んでみてまず、御用人とはやっぱり違ったw
当然かw
設定はありがち。
存在を忘れられて力を失うなどね。
物の怪が人間に化けて普通に人間社会で就職しているとか、『妖怪アパート』などでも使われている設定だね。
この手の設定には慣れているので、普通に受け入れられる。
どこか真新しいところは無いだろうかと思って読んでいると、まず
えw?(´゚艸゚)∴ブッw
って思ったのは、河野のキャラ設定。
普段人間に化けて暮らしている訳だけど、その化け方がちょっと変わっていた。
なんだろう、もっと妖力のようなもので、完璧に人間に変化しているのかと思ったら、思いっきり擬態発言をかましてくれたw
擬態っ?!(⊃ Д)⊃≡゚ ゚
日本人が描く河童はちょっと緑色な皮膚でアヒル口でおかっぱ頭にお皿載っているという統一イメージがあると思うけど、河野に言わせると、河童は通称のようなもので、全ての河童に甲羅がある訳じゃないとw
つまり、頭部に皿のある水性妖怪を総じて河童と括っていると言うこと。
自分は順応力の高さで擬態がうまく、長期に及ぶ擬態の結果、本来の姿は忘れてしまったのだと。
疑念は表紙絵のような人間風のイケメン容姿は素なのか、相貌すらも擬態しているのか・・・なんだけどw
河野は仕事中、屋内外問わず、暑かろうが寒かろうが、手作り感満載のお洒落な中折れ帽子を常に被っているらしい。


(エクサス)EXAS シンプルメルトン中折れハット(中折れ帽)(サイズ調節可能)


←こんな帽子を被って営業に行くとか、
カッコ良すぎw


帽子かぁ~。
やっぱお皿を隠しているのだろうなぁ~と思うよね。
まぁ、実際そうだったんだけどw
擬態しているのに、お皿は物理的に隠さないとダメってことは、擬態も完璧とは言えないわけねw
あの表紙絵のイケメンが帽子を脱いだら凄いんですっ!!
って姿を想像すると、ちょっと滑稽ではあるw

物語は伊草麻理と言う新入社員の新人研修を兼ねて二人で顧客先を回るところから始まる。
女子社員に大人気で、自分にとっても憧れの存在である河野と一緒に営業先を
回れると思うと、自然とウキウキしてしまうし、助手席に座りながら、横目でイケメン堪能できる時間を持てる喜びなど、文章になっていなくても伝わるものがあったw
途中寄ったコンビニで、河野がミネラルウォーター好きだと言う情報もゲットし、今後の為の布石も忘れずに置いておく。
そんな、いい感じに河野と会話を弾ませながらコンビニを出た麻理を衝撃が襲う。
一陣の風が吹きつけ、河野の帽子を吹き飛ばしたのだ。
両手に荷物を持っていた河野は帽子を押さえることができず、図らずも、誰も知らない帽子に隠された秘密が露呈してしまった。

Σ( ̄ロ ̄lll)え???←麻理の心裡①w

Σ( ̄⊥ ̄lll)ハ・・・ハゲ・・・?←麻理の心裡②w

σ(一"一ㆀえっとぉ・・・←麻理の心裡③w


* ̄_ ̄*)見なかったことにしよう←麻理の心裡④w

上司が必死に隠してきた秘密。
ゆとり世代とは言え、その辺は触れてはいけないとTPOは弁えている?
「見なかったことにしますから!」←弁えてないw
若手(見た目)で営業成績トップともなれば、色々苦労があってストレスで脱毛症になってしまったのだろうと、勘違いを炸裂させてボケまくる麻理に、空かさずツッコミを入れる河野。
あまりに的外れな同情をされて、いたたまれなくなった河野は意を決して自分の
正体を明かした。
「僕は妖怪なんです、河童なんですっ」

・・・・(*'◞◟'*)←麻理の心裡⑤w

この瞬間、河野に対して抱いていた好意が一気に霧散する。
ハゲの言い訳が言うに事欠いて自分は河童だとは。
麻理が河野の言葉を全否定した直後、横に座っていた河野の姿が一瞬薄れたように表現される。
人間の記憶から締め出されると姿形すら維持できなくなる可能性をそう言う形で
示唆していた。
だからか、河野自身、正体を明かした以上、信じて貰うべく色々と手を尽くす。
麻理は麻理で、一度それを受け入れてしまうと、後はどこまでも懐の深さを見せるが、その性格が必ずしも人間世界で万人に受け入れられる訳ではないことを自覚していた。
麻理自身も人間関係に苦労するところは当然あるのだろう。
巻末辺りで河野の本質がチラっと顔を出し、新しい設定を追加して終わっている。
当然、シリーズ化されるのだろうw

次巻が出たら読むか・・・と問われると、内容次第、気が向いたらかなぁ~と言う
感じ。
文章は特に読みにくいと言う事はないし、河野が自分の皿でミネラルウォーターを色々試すくだりは、読んでて思わず、クスっと笑ってしまう部分もあって、これはこれで楽しい時間を提供してもらったと思う。

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畠中恵『アコギなのかリッパなのか』 [その他小説]


アコギなのかリッパなのか―佐倉聖の事件簿 (新潮文庫)

アコギなのかリッパなのか―佐倉聖の事件簿 (新潮文庫)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/02/27
  • メディア: 文庫



さくら聖・咲く: 佐倉聖の事件簿 (新潮文庫)

さくら聖・咲く: 佐倉聖の事件簿 (新潮文庫)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/06/26
  • メディア: 文庫




■作:畠中恵
■★★★★☆

<概要>
佐倉聖(さくらせい)21歳。腹違いの弟を独り養う大学生だ。
すでに引退した大物政治家・大堂剛の事務所で雑用係の事務員を務めている。
昔は不良で腕っ節が強い上、気転は利くし頭が切れる。
そんな聖だからこそ、事務所に持ち込まれる、あらゆる陳情・難題・厄介事・揉め事の後始末を一任されても、見事な手際でまんまと解決していく!


<感想>
この作品は、2006年に実業之日本社から刊行された作品で、その後、新潮文庫として再ノベルズ化された作品だったらしい。
新潮文庫としてしゃばけシリーズの横に見かけるようになった数年前、作者は好きだが、それでも現代物と言うことで手に取るのは躊躇していた作品だ。
ところがここ数ヶ月の読書欲MAX状態に駆り立てられて読み本を物色していた時にこの作品が目に入り、

「作者は大好きな畠中恵さんだし、この際、現代物だけど読んでみるか」

と購入してきた次第。

『神様の御用人』を完読した翌日、早速、読み始めたのだけれど・・・。
読み始めて数ページ、自分の中で畠中恵さんは完全に時代物小説家で括っていることを痛感するw

しゃばけシリーズなど、畠中恵さんの時代物は1ページ目からサクサクサクサク
読み進められると言うのに、この現代物は、なかなか文字が拾えない。
先に進まない。
あ~あ~・・・と心のどこかで唸りながら、文字を追うこと80ページ近く。
そこまできて漸く、文字を追う苦痛から解放され、物語が頭の中で展開し始めた。

入り込んでしまえば、そこはやはり好きな作家さんの作品だけあって楽しい。

主人公は両親が早くに離婚し、どちらからも養育を放棄されて叔父の元で育った
佐倉聖。
お決まりコースで中学の頃からグレ始めたものの、高校卒業間近に自分を省みて恥ずかしさを覚えるとさっさと非行からも卒業。
数年来 世話になっていた保護司に、元有名代議士・大堂の個人事務所での仕事を斡旋されると、多忙ながらも真面目に勤め、驚くほど平凡な日々を送っていた聖の元に、ある日突然、厄介事が舞い込んだ。

異母弟を名乗る少年が現れ、否応なく保護者としての役割を押し付けられたのだ。

弟を交え、事務所に集う海千山千の食えない政治家達と喧々囂々言い合いながらも、それなりに楽しい日々を送る聖。
『さくら聖、咲く』では、聖も大学3年生になり、就活の二文字が現実味を帯びてくると、周囲に政治家秘書になることを期待されるわ、大堂の事務所にそのまま就職しろだの、内定を貰うために必死に駆け回る就活生からみれば羨ましい限りのお誘いが持ち上がる。
しかし、政治家の多忙さと政治家秘書の大変さを間近で見、日々我侭放題の大堂のお守りをしてきた聖は、口を開けば9時~5時の勤務時間、厚生年金、扶養手当、退職金諸々が約束された普通のサラリーマンになるのだと言って、周囲から
繰り出される搦め手を躱し続ける。

普通のサラリーマン。

その希望の中には、弟が成人して独立するまでの数年、確実な収入と今よりも弟とかかわる時間を持ちたいと言う密やかな思いもあったのだ。
ところが音信不通だった実父から弟の生活費が振り込まれるようになると、扶養義務から解放され、聖は改めて自分の将来を考えることに。

この作品には『佐倉聖の事件簿』と言うシリーズタイトルがついている。
新潮文庫になった際に副題として付け加えられたものらしいが、決して血生臭い
事件は起きず、どこまでも人情を絡めてちょっとほっこりする形で解決している。

だからだろうか?

どたばたの最終章、聖は希望通り福利厚生が充実した就職先をゲットするが、
聖自身が手放したくないと悟った場所を確保した上での就職内定だった。
灯台下暗し、雨降って地固まる的な、やっぱりそこに落ち着いたかと言うような終わり方。
まさしく大団円である。

この先、大学4年、若しくは就職後にまたぞろ、食えないオヤジたちに振り回される聖を中心にした、どたばた喜劇が展開されることはあるのだろうかと、そんな思いを馳せるに十分な読後感だった。

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浅葉なつ『神様の御用人』 [その他小説]


神様の御用人 (メディアワークス文庫)

神様の御用人 (メディアワークス文庫)

  • 作者: 浅葉なつ
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: 文庫



神様の御用人 (メディアワークス文庫)

神様の御用人 (メディアワークス文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2014/11/20
  • メディア: Kindle版



神様の御用人 ライトノベル 1-7巻 セット

神様の御用人 ライトノベル 1-7巻 セット

  • 作者:
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: 文庫




■作:浅葉なつ
■★★★★★

<概要>
神様だって願いはある! だから御用人は今日も行く!
神様たちの御用を聞いて回る人間―――”御用人”。
ある日突然、狐神からその役目を命じられたフリーターの良彦は、
古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり・・・・・?!
特殊能力もない、不思議な力を放つ道具も持ってない、ごく普通の”人間”が、秘めたる願いを持った神様たちにできること。
それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。
モフモフの狐神・黄金とともに、良彦の神様クエストが今、幕を開ける!


現在7巻まで刊行されているこの小説。
読むならば、既刊を一気に読んで欲しい。
大丈夫、7巻まで、読後は間違いなくほっこりする。
但し、涙腺が緩い方は、1~6巻までは1~2枚、7巻は後半で5枚程度、ティッシュが必要になると思うので、傍らに用意しておくことをお勧めするw

さて、この作品の中に出てくる神様は一様に、全盛期の力を失っている。
力ばかりか、本来の姿、過去の記憶すら薄れつつあることに不安を覚えている状態である。
その原因は今の日本人から失われつつある神仏に対する畏敬の念の消失である。

少なからず同じような設定で神威が失われつつある的な中ニ発想を持っていたので、この設定はすんなり納得がいった。

科学が発達し、今や人類は宇宙にまで出て行く時代だ。
そんな科学の発達著しい世界で神仏がいるのかと問われれば、どうだろう?と首を傾げるのだろう。
しかしそうではなくて、目に見えないものや目に見えるものにでも、敬意を払う心が大事なのだ。
それらが失われつつあると、昨今のネット内を飛び交う心無い言動や、昔なら考えられないような道徳心を欠いたニュースを見るにつけ、嘆かわしいと思うのである。

そんな今の日本人の在りようを神様の力の消失と言う形で皮肉っている部分が見受けられ、その部分に共感賛同する。

物語の中では、日本人として、その存在は知っていても、改めて読むことはないだろう『古事記』や『日本書紀』の中に出てくる神様にスポットを当てている。

昔話のアニメなどで冒険談的に扱われた神様や、今も日本各地で祀られる有名どころの神様。
物語の登場人物として、色々な作家に色々な形を与えられた神様など、少なからず日本人の心のどこかに確かに存在するだろう八百万の神たち。

とかく読み難い日本創生の神様たちの名前と格闘しながらも、名前だけなら間違いなく知っている神様の御用を聞いて回る役目を強引に押し付けられた青年・良彦。
最初こそファンタジーな展開に少し投げ遣りに御用を聞いていた良彦だったが、
次第に神様を取り巻く環境に憂いを覚え、いつしか真剣に真摯に御用の為に東奔西走するようになる。

しかし御用人の仕事はあくまでボランティア。
とある事情から退職して引きこもっていた良彦は、バイトを始めたとは言え、所詮その程度の収入である。
時間の融通は利くものの、先立つものは心もとなく、神様に経費や御用資金の提供を願う日々w
この先のことを考えれば、就活もしなければならないだろうが、神様は決して職業斡旋はしてくれないw

神様の願いを適える為に東奔西走する時間を捻出できる就職口が果たして見つかるのか?
作者がその辺、どのように展開させるのか楽しみである。


因みに、良彦の仕事を一つ提案する。
神様の御用で色々な場所に赴くので、紀行作家的な職業はどうだろうか?
まずは御用で訪ねた場所の画像と共に周辺グルメの紹介、神社仏閣に祀られた神様のプロフィール、御用人の仕事をフィクション的にブログで綴ってみることから始めてみるとか?
神様もそのくらいは許してくれるのではw?

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